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362 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2005/12/22(木) 01:09:30 ID:???
商社に勤めていた、とうちゃんの思い出話。
ヨーロッパのバイヤーからの商談がまとまり、日本から製品を輸出することになった。
だが、製品の生産スケジュールが遅れ、納期に間に合わない日程になった。
社内ではいっそ、商談をご破算にして知らん顔をした方が損害が少ない、という判断もあったが、
とうちゃんの最終判断で「納期は遅れるが、とにかく船に積め!」
どのみち納期遅れ、値引きか、最悪の場合はキャンセルか、
自分のクビでどこまでケリがつけられるか・・・と思っていたら、
勃発したのがスエズ動乱、スエズ運河の全面封鎖、貨物船の足止め。
商品を積んだ貨物船はいましもスエズ運河に入るべく航行中で、
「頼む、スエズ動乱が長引いてくれ、貨物船を足止めしてくれ、それで言い訳ができる!」
商品を積んだ貨物船はかなり長い間、スエズ運河を通れず足止めになり、
結果、ヨーロッパのバイヤーも事情を斟酌してくれて、値引きなしの満額回収になったんだが、
「あとにも先にも、よその国のこととはいえ、戦争を願ったのはあの時だけだ。
商売にはなったけれど、今から考えたらひととして恥ずかしい・・・」と、定年になって久しい今、言っている。