85 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2014/11/25(火) 20:30:19.48 ID:NkENKp97.net [1/2]
ナポレオン時代のフランスでは、20歳から25歳の壮丁に兵役義務があった。
兵役年限は平時に5年、戦時には無期限。
初期にはくじ引きで当たった者だけが召集されたが、ロシア遠征のころにはほとんど全員が召集された。
当時、兵役に行けば生きて帰れるのは3人に1人と言われており、
当然ながら兵役逃れのあの手この手が横行することになる。
手っ取り早いのは、既婚者は兵役を免除されたため、徴兵年齢以前に結婚してしまうことだった。
次の手は身体を傷つけることで、
当時の銃は火薬の包みを歯で食い破って装填するものだったが、前歯を折ってしまうとそれができない。
それも通用しないとなれば、撃鉄を起こす親指を切り落としたり、足を折ったり、片目を潰す者まで現れた。
87 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2014/11/25(火) 20:40:56.74 ID:NkENKp97.net [2/2]
それでも応召が決まってしまえば、逃亡する者も後を絶たなかったが、
奥の手として、当時のフランス軍は替え玉の入営を認めていたのである。
しかし、替え玉を頼むには巨額の費用が必要で、
とてもではないが一度に払える家族はおらず、年賦で支払われるのが普通ではあった上、
もしも替え玉が戦死すれば、年賦の支払いが残るほか、
戦死後15日以内に別の替え玉を立てなければならず、家族の負担は増えるばかり。
だが、1813年、替え玉は同一郡内の同一出身階級の者に限る、と、法律が改正されたため、
替え玉制度も有名無実のものとなる。
金持ち同士では替え玉のなり手がおらず、貧乏人同士ではお互いに金がなかったからだった。
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