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軍事板「戦時中、戦場でのほのぼのとした話」スレまとめサイト
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382 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2010/06/08(火) 12:33:53 ID:???
という事でスレタイに沿った話に戻す

1942年のある日曜日、歩兵第8連隊所属のある召集予備役・中田少尉が大阪行きの阪神電車内で
乳幼児連れの粗末な身なりの婦人に「堺・金岡の陸軍病院はどちらですか」を尋ねられた。
ワケを聞けば夫がそこで入院中であるが、危惧状態という電報を受け田舎から遥々出てきたとのこと。 
しかし病院は遠くもう日は暮れかけ、そこで予備将校はタクシー代10円を渡し見送った。

数日後、その見習士官は連隊副官・鶴屋大尉から当時の行動を根掘り葉掘り聞かれ、
最後に「矢張り、貴様だなよし判った」と5円札を渡された
しかしさっぱり合点がいかない少尉は理由を大尉に尋ねる。

当日、婦人はおかげで病院に到着し、間一髪主人の死に目にも逢えたがタクシー代のお釣りを受け取らなかったこと。
そのためこの5円はタクシー運転手が上本町の憲兵隊に
「22部隊(留守歩8の通称号)の丸顔で眼鏡の少尉に渡して欲しい」と届け出て、憲兵がわざわざ届けてくれたこと。
そのことを知った少尉は「情けは人のためならず」と嬉しく思ったそうな。

歩兵第八聯隊史 p251

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