126 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2007/01/10(水) 15:44:02 ID:???
太平洋戦争初頭、フィリピンはコレヒドール島攻防戦でのエピソード。
ある日、日本軍砲兵たちの間で、米軍陣地にはためく星条旗を、那須与一の扇撃ちよろしく、砲弾で撃ち落としてみないか?…などという話が持ち上がった。
勝ち戦の余裕も手伝ってか、上官の許可もスンナリ降り、さて数発の失中の後、見事に砲弾が旗竿の頭ごと、星条旗を粉々に吹き飛ばした。
ヤンヤの歓声に沸き立つ日本軍陣地。
…と、ひとりの若いアメリカ兵が、飛び交う弾雨を冒して駆け出し、狙撃の危険も顧みずに旗竿によじ登り、吹き飛んだ竿のてっぺんに新たな星条旗を結わえつけた。
猪口才な、と、再び砲撃しようとする兵たちを上官は制し、敵兵の勇気と意地に敬意を表して、そのまま置くこととした。
…その星条旗は、コレヒドール陥落の日まで、硝煙に揉まれて南国の空にはためき続け、苦闘する米軍将兵を鼓舞し続けたという。
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