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901 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/14(火) 18:03:05 ID:???
さっきあった話。
かなりの大雨の中、傘もなくただゲーム(AC3w)を買うべく電車を降りた俺は、駅前のマクドの軒先で何やら困っとるじいさんを発見。自分でも不思議だが自然に「どうされますた」と聞いた。
じいさんはあんま上手く喋れんらしく、「ふんだらひってほんだーへん」を連呼。
俺は一瞬話しかけたことを後悔したが、ちょい聞いてるとどうやら目の前の傘立てが
邪魔でマクドに入れんという事だった。
足腰も弱ってるみたいで、何故か片手でスーパーとかにあるカートを掴んでた。多分田舎のばーさんとかが歩行器代わりにしてるコロコロ(名前がわからん)みたいなもんだろう。
まあ大体事情はわかったのでとにかく傘立てをどけてると、マクド店員登場。ここで仕事は終わったかと俺はすぐ近くの階段を「それでわ」と言いながら駆け降りた。
そんで鞄を頭に載っけて雨避けとし、10分余りで中古ゲーム店に到着。結局無かった…(アマゾンで注文)
902 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/14(火) 18:16:08 ID:???
そしてまた帰る。雨は弱まってたが行きの雨でもはやキャパシティーの限界に達していた
マイチェクシャツはずぶずぶだらだら。心地悪くてたまらず傘差してる奴が憎らしく思える。
だがコンビニで傘を買うなど言語道断、自らの過失を金で補うわけにはいかない。
ぽすぽす歩いて目前に駅が迫り、高架下で信号待ちしていると
「何処までいかはるねん」
とじいさんのもっさり声。大体70くらいか、目は細くて小さく、黒豆にしか見えん。
「すぐそこです」と言うと、じいさんは傘に入れやと言ってくれた。
感謝感激雨霰、出来れば中古店辺りに居て欲しかった。
信号が結構長かったのと、じいさんのとぼとぼ歩きに合わしたため、行きは5分の高架下から
駅までの行程は10分以上にまで延びた。
「さっきから見てたんやけど、わいの足じゃあんたに追い付けんからな」
じいさんはそう詫びた。詫びる必要ないのに詫びるのは良い人だ。俺はじいさんを褒め称えた。
「えわあえわあ、大した事無いがな。
旅は道ずれ世は情けや、あんたもどっかでえー事したやろ」
ああ、まあ。と俺は答えた。
「そう、せやからおいちゃんは傘貸したっとんねや、まあそゆことやな」
そこから駅に入って、ホームでじいさんと色々話した。アイランド型ホームで、
じいさんは奈良方面、俺は大阪方面待ち。
904 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/14(火) 18:55:16 ID:???
雷がなって、じいさんは「わしもな、小さい頃傘かされた事あるねん」と言った。
軍板に入り浸る俺はこのスレに書き込むネタが出てくると直感し、聞き出すべく会話を進める。
「満州からの引き上げの時や」ここでじいさんは言葉を切って、「満州て知っとるか」と聞いた。
まあ俺は当然、知ってますと答えた。
「ほう、勉強家やね。まあほんでな、わいらはよう帰れんと、大陸の港でずっと待たされとってん。
まあようある話で、小さい子はえろう死んだ。
そんでもくわなあかん、よう向こうの人の畑荒らした。配給なんて雀の涙や
こんな雨の日やった。強くも弱くもない、普通の雨。わいにどいも盗んではしっとった。
向こうから八路軍(国民党と間違いか)の自動車がきて、怖かったからわざと歩いた。
ほんならな、自動車止まってんがな。あー」
じいさんが顔をゆがめた
「怖かったわー、ほんま怖かった」
905 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/14(火) 18:57:48 ID:???
「でもな、降りてきょった軍人さんはな、おいちゃんに傘貸してくれてん、
なんちゃいら(なんちゃライラー?)とか言うてな、いってもた」
じいさんの話はそれで終わりますた