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929 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/04/18(土) 19:16:25 ID:???
その時、とつぜん砲撃がはじまったんで、おれたちは慌てて手近な塹壕に飛び込んだ。
するとどうだ、そこには先客がいたんだ。
ドイツ兵が五人。こっちはたぶん四人か五人だったと思う。
最初のうちは戦おうなんて気はこれっぽっちも起きなかった。
……そのとき、向こうはライフルを持ってるし、それはこっちもおんなじだって気がついたんだけど、
そこへ砲弾が落ちてきだして、おれたちは塹壕の端にへばりついて、ドイツ兵もおんなじことをしてた。
それでどうなったかって言うと、砲撃が小やみになったとき、
おれたちは煙草を取り出してそいつらに回して、仲良くいっしょに吸ったんだ。
あのときの気分をどう言っていいかわからないが、ともかくいまはドンパチやりあうときじゃないって感じだった。
……向こうもこっちとおんなじ人間だし、おんなじようにびびってたんだ。
戦争における「人殺し」の心理学より、第二次大戦に従軍したアメリカ空挺隊員。シチリアにて。