MENU | MENU | MENU | MENU | MENU | MENU |
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
519 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 23:08:11 ID:???
明治37年2月10日。連合艦隊は緒戦の勝利に沸き立っていた。旗艦
「三笠」では東郷平八郎司令長官を前に、旅順港の戦果について駆逐隊
司令が「相当の打撃を与えた」と戦果を報告した。
すると、仁川の報告に来ていた巡洋艦「浅間」の艦長八代大佐が「何隻
沈めたか、それが大切だ」と口をはさんだ。
第二駆逐隊の石田中佐はむっとして、「泥棒が金を盗ったら直ぐ逃げる
のと同じで、電灯を点けて勘定すれば巡査に捕まるようなものだ。わざ
わざ敵に沈められることはない」と言い返した。
八代は再び「そうとばかりはいえぬ。財布を懐に家人を起こし、メシを
食ってから失敬するという手もある」とやり返した。
この肝っ玉論争を黙って聞いていた東郷も、笑いをおさえきれず噴き出
してしまった。
「異色の艦長たち」 宇都宮泰長