942 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2014/11/02(日) 20:30:19.64 ID:O3R66CyP
戦時中、物流が滞ったことでの副産物の話。
昭和16年、全国の駅弁業者に主食たる米の節約命令が通達され、
函館本線のある駅の業者にも、それが来た。
しかしながら、その年、駅にほど近い漁港では例年にないスルメイカの豊漁・・・まではいいが、
すでに大量の新鮮なイカを出荷するだけの物流手段が確保できず、
スルメイカが大量に余っていたのである。
業者は余っていたイカを使い、米の節約につながる新メニューを模索してみた。
最初はイカとサツマイモを組み合わせてみたりもしたが、どうも美味しくない。
やはり米を使わなければ、と、やむを得ず、イカの胴身に米を詰め、出汁で炊き上げてみた。
それでも、一般的な駅弁に比べれば格段に米の節約ができた新メニュー「いかめし」の、
最初にファンとなったのは北海道に配属された兵だった。
当時、駅弁は、一度に大量に配食でき、衛生的で栄養にも富むとして、
列車で輸送される兵員への好適な給食と位置づけられていたのである。
苦肉の策から生まれたといえなくもない「いかめし」ではあるが、現在に至るも好評を博している。
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