868 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2013/05/27(月) 00:37:46.22 ID:???
イタリアのほのぼのした話はラテン気質によるものかねー
『バトル・オブ・ブリテン―イギリスを守った空の決戦―』(R・ハウ&D・リチャーズ著)より一つ投下。
バトル・オブ・ブリテン(1940年7月10日~10月31日)も終了しかけた10月29日のこと。
平均気温5℃と寒さが本格化したイギリス上空に、今大戦で初めてイタリア軍機が姿を現した。
これは数か月前に自国を爆撃されたムッソリーニが(渋るゲーリングを説き伏せ)
報復と称して送り込んだ爆撃機15機、戦闘機70機の堂々たる大編隊。
が、しかし。その編成はBR.20爆撃機(日本が戦前に輸入したイ式重爆と同型)と
CR.42戦闘機(複葉!)という凄まじさで、加えて塗りなおす暇がなかったのか、
どの機体も薄緑に鮮やかな青というエキゾチックな地域に相応しいド派手なカラーリング。
この航空ショーさながらの編隊には、道行く人々も、また日頃の空襲で鍛え抜かれた
高射砲班も同様に面食らった様子で、この日は砲火もほとんど開かれぬままであった。
初冬の空を飛ぶ色鮮やかな編隊は、やがて敵地上空を飛ぶことに満足したのか
郊外に数発の爆弾をばらまいてから、行きと同じように整然とした編隊を組んだまま帰って行ったという。
[4回]
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