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基地隊門や艦艇舷門等の立直勤務は愚直を以て良しとします。
昔々、海将補の某艦艇部隊指揮官がウッカリ身分証明書を持たぬまま公用車で上陸し、帰りは徒歩で艦艇基地の隊門を通ろうとして警衛立直中の2等海士に止められ、中に入れてもらえなかったことがあります。
「私は○○群司令だ」と言っても、「お顔は知っています。でも身分証明書の無い者は絶対に入れるなと当直海曹からきつく言われていますからダメです」と泣きそうな顔をして、頑として通さないのです。
連絡を受けた旗艦の副直士官(実は若き3等海尉のヨーソロ)が隊門まで行って、彼の身元を証明してやっと入門、帰艦できたのでした。
上陸して飲んですっかりご機嫌だったこの海将補は、
「あの海士は立派なヤツだ。警備隊司令(この海士の所属する部隊の指揮官で1佐)にあいつを褒めてやるように伝えろ。」とますます上機嫌でした。
これが正常な部隊です。
なお蛇足ですが、立直中の隊員に暴言を吐いたり、抵抗したりすると、「特別勤務員に対する暴行」ということで、普通の隊員同士の場合よりはるかに重い処分が待っています。
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