529 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2014/05/10(土) 00:35:58.07 ID:zjp4IMKW [1/2]
どこで見たかも忘れた話なので間違ってるかも知れんが。
今より大分のんびりした時代のころ。
空自の練習機だか戦闘機のキャノピー脱落事故が発生した。
しかも市街地の上空で。
当然大問題となり当該機の所属基地を総動員して捜索及び被害を受けた人を探し回った。
だがこれがなぜか出てこない。被害に遭った人も名乗り出てこない。
それなりに大きいものなので落ちてれば目に付くし、屋根に穴があく位の事があっても当然なのに。
どうしようもないのである程度日数が経ったところで捜索は打ち切られることになった。
だがここにどうしても諦めきれない空自隊員が一人いた(整備の人だったかも)
休みの日になるとキャノピーが落ちたとされるあたりをぶらぶら歩き、何か手掛かりがつかめないかと探し回った。
そんなある日。
見慣れた曲線の透明アクリルの物体が、日光を浴びつつ鎮座しているのをついに見つけた。民家の軒下に。
勢い込んでその家の呼び鈴を押そうとした空自隊員、
キャノピーの下に置いてある物に気が付くとしばらく考え込み、結局そのまま立ち去ることにしたのであった。
キャノピーの下には小さな花をつけた鉢植えが置かれ、温室代わりにされていた。
一個数百万円のキャノピー温室がいつまで現役だったのかは誰も知らない。
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